アヴィニョンの娘たち  パブロ・ピカソ



19世紀スペインのキュビスムの創始者、パブロ・ピカソの作品です。
ピカソのアフリカ彫刻の時代(※1)の代表作で、キュビスムのはしりと言われる作品です。
それでは具体的に観て行きましょう。
バルセロナのアヴィニョン通りに存在した売春宿にいた5人の売春婦のヌード画です。
画面左側の女性の横顔は古代エジプト彫刻、中央の2人の顔には、イベリア彫刻、また、グロテスクに歪曲された右の2人の顔には、アフリカ彫刻の影響が見え隠れします。
そして、本作は絵画ならではの新しい現実感を得るために、事物の形をいったん解体したうえで、画面のなかで複数の視点から再構成する「キュビスム」のはしりと言われます。
さらには、遠近法や明暗法に基づく伝統的な絵画の約束事を根本からくつがえした点で、現代絵画の出発点とも言われる大作です。
ニューヨーク近代美術館所蔵。
※1:アフリカ彫刻の時代(1906年 – 1908年):ピカソがアフリカ彫刻や古代イベリア彫刻の影響を強く受けた時代。
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