オランピア エドゥアール・マネ



印象派の創設に影響を与え近代美術の父とも呼ばれる、19世紀フランスの画家エドゥアール・マネの代表作のひとつです。
マネは、伝統的な絵画を下敷きとしつつ、伝統的な形式にとらわれない自由で個性的な色彩を用い、絵画を描きました。
それでは具体的に観て行きましょう。
全体的な構図は、ティツィアーノが描いた『ウルビーノのヴィーナス』の構図を借用したものです。一方、オランピアという名は当時のパリにおける娼婦の通称です。
そして、肉体のどぎついまでの明るさ、恥じらいもない視線、女神と言う神話的な次元から娼婦と言う現実的な次元への転換などからセンセーショナルを巻き起こした作品です。
この作品の注目すべき所は、光の扱い方で、現実世界の光を感じます。
前方の観客のいる方に窓があり、そこから日光がオランピアを照らしているように描いています。この現実世界の光が、まるで自分がオランピアを訪れた客であるかのような、なまなましい感覚を与えるのです。
そして、この光の扱い方は、印象派と呼ばれる後輩の画家たちに影響を与えることになります。
オルセー美術館所蔵。
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