サンタドレスのテラス クロード・モネ



印象派を代表するフランスの画家、クロード・モネの作品(1867年頃)です。
モネは1867年の夏をフランスのル・アーブル近くのイギリス海峡のリゾートで過ごしました。本作は、その時に描いた作品です。
それでは具体的に観て行きましょう。
前景ではモネの父親アドルフと伯母ソフィー・ルカドルがテラスの椅子に座りながら海を眺めています。そして、その奥ではモネの従姉妹となるジャンヌ=マルグリット・ルカドルが親族と談笑しています。明瞭で輝くような陽光に照らされるテラスで寛ぐモネ一族の姿は、当時のモネの逼迫した経済状況を伺い知ることはできないほど、幸福的情景に溢れています。
明確に区別された近景の庭と遠景の海景を組み合わせた構図が印象的です。強く明瞭な陽光によって浮かび上がる登場人物や庭の花々、風に靡く二本の旗、庭の前に広がる海景と港を行き交う数多くの船舶、青々とした高い空などの表現は写実的です。また、色彩描写においても、本作には心象や印象に基づいた色彩ではなく、より現実に近い色彩が用いられています。
ニューヨークのメトロポリタン美術館所蔵
<MAP>

広告

Subscribe
更新通知を受け取る »
guest
0 コメント
Inline Feedbacks
View all comments

Copyrighted Image

0
Would love your thoughts, please comment.x
()
x