かささぎ クロード・モネ



印象派を代表するフランスの画家、クロード・モネの作品(1869年頃)です。
本作品は、モネによって描かれた約140の雪景色の作品の一つです。
それでは具体的に観て行きましょう。
枝で作られた戸に止まっている一羽の黒いかささぎと、太陽の光の輝きを受けて青い影を創り出している新雪が描かれています。
白色を多用した雪の風景は、陽光と影の関係性やそれらが織り成す効果を狙って描かれています。力強い大ぶりな筆触によって描写される青を基調とした雪の複雑で繊細な色彩表現などに、モネの野心的な取り組みが現れています。
枝で作られた戸に止まる、かささぎの黒い羽は、白色や中間色が支配する本作の中で際立った存在感を示しており、絶妙なアクセントとして画面を引き締めています。
平行軸を強調する画面中央の雪の積もる柵、それが落す青紫色の影、空の雲、画面右手奥の戸も窓もない家、それらとは対称的な垂直軸を強調するかささぎの止まる戸、その奥の木々など簡素ながら絵画的奥行きの深い画面構成や、画面右側に配される木々が広げる枝の曲線的な描写も本作の大きな見所です。
オルセー美術館所蔵
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