ルイ=オーギュスト・セザンヌの肖像 ポール・セザンヌ



フランスのポスト印象派の画家、ポール・セザンヌが27歳の時の作品です。
セザンヌが画家になることを反対していた銀行家の父、ルイ=オーギュスト・セザンヌの肖像画です。セザンヌにとって、父は堅牢な抑圧の象徴であり、かつ、敬愛の対象でもありました。
それでは具体的に観て行きましょう。
画面のほぼ中央の背もたれの高いソファに座り、熱心にレヴェヌマン紙に目を落とす初老の男性が、セザンヌの父、ルイ=オーギュストです。威圧的にすら感じられるほど威厳に満ちた姿で描かれています。
背後の壁にはセザンヌ自身が描いた静物画作品が掛けられています。この静物画の重々しさを感じさせる光と陰影の対比、褐色の対象描写、そして父ルイ=オーギュストに落ちる深い陰を通して、セザンヌは父との複雑な関係性を表現したのでした。
ワシントンDCのナショナル・ギャラリー所蔵。
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