19世紀フランス印象派の巨匠、ピエール=オーギュスト・ルノワールの作品。
光の効果を探求した印象派時代から、線描を重要視した古典主義時代を経て辿り着いた、ルノワール独自の様式で描かれた作品です。
それでは具体的に観て行きましょう。
流動的で大ぶりな筆触によって表現される、娘たちの愛らしい表情や頭髪、衣服の動き、柔らかい肌の質感などの描写から、「安らぎ」「ぬくもり」「家庭的」といった雰囲気を醸して出しています。
また娘たちのの赤色と白色の対称的な衣服や、鮮やかなリボンや腰布の青色、カーテン部分の緑色などは、ソフトでデリケートな色彩にまとめています。
そして、二人の娘たちの構図的な一体感と、心をひとつにして集中している精神的な一体感が、この絵に親しみやすさと心地よさを与えています。
ルノワールは「人生には不快なものがたくさんある。これ以上不快なものをつくる必要はない」と語っています。
オルセー美術館所蔵。
<MAP>
▼ 合わせて読んでおきたい記事
広告