林檎とビスケット ポール・セザンヌ



フランスのポスト印象派の画家、ポール・セザンヌの作品です。
セザンヌは、60点以上の林檎の絵を描いています。作品「リンゴとオレンジ」では、林檎ひとつでパリを驚かせてみせると言って作成したほど、林檎に拘りを持っていました。

   セザンヌ作「リンゴとオレンジ」

本作は、林檎にビスケットを加えた静物画ですが、単純ながらもセザンヌの感性の高さと色彩に対する強い拘りを感じさせる作品です。
それでは具体的に観て行きましょう。
一見、中央の木製棚の上へ14個の林檎は無造作的に配置されているように見えます。しかし右側に置かれる青太縁の皿とその上のビスケットは見事に呼応しており、単純ながら観る者に心地良さを感じさせます。
静物構成には画家の天性を感じずにはいられない。また色彩表現においても
赤や黄や茶色など豊かな暖色でまとめられる林檎や木製棚、それらと対照的な青皿や緑地の壁、そしてアクセントとしての桃色のビスケットなど、セザンヌの感性の高さと色彩に対する強い拘りが感じられます。
パリのオランジュリー美術館所蔵。
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