アンシデイの聖母 ラファエッロ・サンツィオ



古典主義絵画の祖でイタリア画家、ラファエッロ・サンツィオの作品(1505年)です。
本作はラファエッロ・サンツィオがフィレンツェ滞在時代に描いたもので、ロンドンのナショナル・ギャラリーで、最も人気の高い作品のひとつです。
それでは具体的に観て行きましょう。
ウンブリア画派(※1)の影響を受け描かれた作品です。
ポプラ板に油彩で描かれた板絵で、幼児キリストを抱き木製の玉座に座する聖母マリアが描かれています。マリアから見て右側には洗礼者聖ヨハネが、左側には書物に目を通すバーリの聖ニコラウスがそれぞれ配されています。
聖母マリアはキリスト教徒が日常の祈りの際に模範とすべき文章を集めた書物「祈祷書」を熱心に読んでいる姿で描かれ、信仰の重要さを表現した祭壇画として評価されてきました。玉座の上には「万歳、キリストの御母」と書かれています。
※1:ウンブリア画派:ルネサンス期,中部イタリアのウンブリア地方で活動した画家たちの総称。早くからシエナ派やフィレンツェ派と交流し,古典的で荘重な画風のなかに甘美な幻想を維持しているのが特色。
ロンドンのナショナル・ギャラリー所蔵。
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