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古典主義絵画の祖のイタリア画家、ラファエッロ・サンツィオの作品(1508年頃)です。ラファエッロのフィレンツェ時代の終わりの1508年に作られたもので、本作は聖母マリアの母性が存分に表現されていると言われています。
それでは具体的に観て行きましょう。
聖母マリアは幼子キリストを優しくしっかりと抱きしめ、見つめていますが、幼子キリストは前方を見ており、見る者を引き込み親しげな感覚を与えます。素早く塗られたヴェールの色彩は、ラファエッロの以前の板絵作品よりも自由に画材を駆使し描いていると言われています。そして、ラファエッロの画材への形式的美しさへの渇望と感情的な現実が、聖母マリアと幼子キリストの間の柔和な関係を通じて調和しています。
二人の人物は一塊として描かれ、視覚的なインパクトを与えています。唯一、自然な要素はわずかに見える背景の風景と青空です。聖母マリアの膨らんだマントは動きを感じさせ、豊富な色彩はラファエッロのこの画材に対する理想を表しています。
アルテ・ピナコテーク(ミュンヘン)所蔵。
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