ユダヤの花嫁

オランダ絵画黄金期を築いたレンブラント・ファン・レインの作品。アムステルダム国立美術館所蔵。
人物の中から輝き出すような黄金色と赤の色調が、二人の間の愛情と信頼の深さを感じさせる素晴らしい作品です。
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夜警

オランダ絵画黄金期を築いたレンブラント・ファン・レインの作品。アムステルダム国立美術館所蔵。
18世紀以降「夜警」と呼ばれるようになりましたが、題名は「フランス・バニング・コック隊長とウィレム・ファン・ライテンブルフ副隊長の市民隊」で、夜ではく昼の風景を描いています。
この作品は次の3つの要素で有名です。
①巨大さ(縦3メートル63センチ、横4メートル37センチ)。
②光と影の効果的な使用。
③当時は不動の姿勢で描かれた軍隊や自警団の集団肖像画に動きの要素を取り入れた。
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聖ペテロの否認

オランダ絵画黄金期を築いたレンブラント・ファン・レインの晩年の作品。アムステルダム国立美術館所蔵。
イエスの死後キリスト教団の指導者となったペテロが、イエスが捕らえられた際、イエスを三度否認してしまう場面を絵画化した作品です。
詳しくは、「http://blog.tg-prise.com/エルサレムの鶏鳴教会/」参照。
隣接する空間に中心をスライドさせて、視点はペテロと彼を詰問する女に向けられています。 彼を疑う兵士たちの視線は皆ペテロに集約されています。
レンブラントのこうした人物配置のみによる巧みな視線の誘導・操作は、「図像様式」というレンブラント解釈の専門語を生み出しました。
聖ペテロ―の持つ悲痛は、人性を持つあらゆる精神の挫折と悲痛の表現なのか、それとも人性が真なる敬虔を許されるための大いなる頽廃の表現なのか…
ペテロの顔つきには、多くの思索に耐える奥行きが与えられています。
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トビアスとその家族と別れる天使

レンブラント・ファン・レインが、旧約聖書外典「トビト記」の物語を描いた作品です。
左にトビト一家の様子が描かれています。手前で両手を地面につけて感謝の意を表しているのがトビトです。 その右隣で両手を胸の前で開いているのが息子のトビアスです。トビアスは旅の間ずっと一緒に過ごして来たアザリアが、実は大天使ラファエルの変身した姿だったと知って驚いています。 大天使ラファエルはトビアスの目の前で飛び上がり、「大天使」であることを証明しています。
後方の左で合掌している女性はトビアスの妻サラです。 サラも大天使ラファエルのおかげで悪霊のアスモダイを退治してもらいました。 神の御業(みわざ)によって結婚生活が送れるようになったわけです。
サラの右に立っている女性はトビトの妻アンナです。 有翼の大天使が空高く舞い上がる姿を怖くて見ていられない様子です。
トビトたち家族は大天使ラファエルの指示に従い、この一連の出来事を書き記しました。
それが現在、旧約聖書外典「トビト記」として後世に伝えられていると言われています。
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瞑想する哲学者

大画面と、光と影の明暗を明確にする技法を得意とした画家、レンブラント・ファン・レインの作品です。制作年は1632年。 レンブラントは、同じオランダのフェルメール、イタリアのカラヴァッジョ、フランドルのルーベンス、スペインのベラスケスなどと共に、バロック絵画を代表する画家の一人です。
部屋の奥まったところに瞑想する老人が小さく描かれ、その前には閉じた書物が置かれています。階段をはさんでこちら側にいる召使の周囲には日常的な用具が描かれています。こちら側が世俗的な世界を表し、超越的な光をもたらす窓のそばで瞑想する老人の姿は、知性の世界の象徴です。
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