マンゴーを持つ女 ポール・ゴーギャン

フランスのポスト印象派の画家、ポール・ゴーギャンの作品(1892年)です。
タヒチ滞在時に制作された作品で、モデルとして描かれる女性はゴーギャンが現地の人に紹介され、結婚したテハマナ(当時13歳)です。
ゴーギャンはタヒチ滞在中に自然で生命感に溢れる美しさを備えたテハマナをモデルとした作品を、複数手がけていますが、本作は少女テハマナの母性を象徴化した作品として特に有名です。
それでは具体的に観て行きましょう。
中央に大きく配され、やや下方へ視線を向けるテハマナの姿態は、顔とは逆を向けられており画面の中に動きを生み出しています。また幼さが残るものの原始的で力強さを感じさせるテハマナの顔立ちには、ある種の聖人的な印象を感じさせます。
さらにテハマナが手にするマンゴーの実は、現地では古くから豊穣を象徴するものであり、ここにゴーギャンの自然に対する尊敬の念と、テハマナの母性を見出すことができます。更にゴーギャンの明快で簡潔な平面的表現により、それらを強調しています。
メリーランド州のボルティモア美術館所蔵
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