市場にて ポール・ゴーギャン

フランスのポスト印象派の画家、ポール・ゴーギャンの作品(1892年)です。
ゴーギャンのエジプト好きは、よく知られていますが、本作はエジプトの壁画の写真から着想を得て製作されました。
それでは具体的に観て行きましょう。
本作は、タヒチの首都パペーテの市場の様子を描いています。しかし、果物や魚などを売る様子は描かれていません。描かれているのは、派手に着飾った女たちです。女たちは着飾って媚びを売るような表情を見せ、自分の体をフランス人に売り込んでいるです。ベンチに横に並んだ女たちの様子が、いかにも売り物の陳列のように見えます。
本作はエジプトの壁画の写真から着想を得て製作したと言われています。ポーズや横向きの体、顔つきなどをそのままタヒチの女性に当てはめ、様式化された単純なリズムを作り出しています。
スイスのバーゼル美術館所蔵。
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あなたはいつ結婚するの? ポール・ゴーギャン

フランスのポスト印象派の画家、ポール・ゴーギャンの作品(1892年)です。
ゴーギャンがタヒチで描いた作品の中で一番高値が付いた作品と言われています。タヒチ語の題名は「ナフェア・ファア・イポイポ」。当時のゴーギャンは通常、タヒチ語で絵に題字をつけていました。ゴーギャンはタヒチ語に魅了されていましたが、初歩的なレベル以上には上達しなかったと言われています。
それでは具体的に観て行きましょう。
本作に描かれている地面は緑、黄色、そして青で塗られています。地面には2人の女性が座っています。その内一人はタヒチ島の伝統服装を着ており、もう一人はヨーロッパ風のドレスを身に纏っています。
伝統服を着ている女性が左耳に付けている花は彼女が出会いを求めている事を示しており、ドレスを着ている女性のジェスチャーは仏教の芸術から由来すると言われます。また、その仏教のジェスチャーは日本の絵画作品からインスピレーションを受けたのではないかとも言われています。
南国タヒチの強烈な光や香りを感じさせる、異国情緒に溢れた風景の中で語らう二人の若い女性は、健康的な美しさと奔放な性的官能性が混在した独特の雰囲気を醸し出しています。
この両者と風景の描写は伝統的な写実性を捨て、輪郭線と色面によって平面的に構成するクロワゾニスムの手法が用いられており、原色的色彩の表現は独特の調和性を感じさせながら、観る者の目を強く惹きつけます。
さらに画面上部から橙色(空)、深い青(遠景の山)、黄緑色(中景の草地)、明瞭な水色(水溜り)、山吹色(女らが腰を下ろす大地の色)、そして最前景の深い緑色(草地)と明確に隔てられた色彩的対比と強弱が素晴らしい作品です。
スイスのバーゼル美術館所蔵
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花と女性 パブロ・ピカソ

19世紀スペインのキュビスムの創始者、パブロ・ピカソの作品です。
ピカソのシュルレアリスム(超現実主義)の時代に描かれたものです。
それでは具体的に観て行きましょう。
描かれているのは、ピカソの愛人となったマリー・テレーズで、女と花を重ねあわせて描いています。女の頭と花の房は両方とも豆のような形をしており、花の房が彼女の髪の毛と対応し、茎が腕と対応していています。
ピカソはシュルレアリスムから各々の物体をほかの物体に置き換えて表現すること(ダブルイメージ(※1))が可能であることを学んだのでした。
※1:ダブルイメージとは、絵の中に、よく注意して見なければわからないように工夫して、他の絵を描き込んであるもの。
スイスのバーゼル美術館所蔵。
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