聖母の結婚 ラファエッロ・サンツィオ

古典主義絵画の祖と言われるイタリア画家、ラファエッロ・サンツィオの作品(1504年)です。ラファエッロにレオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロを加えた3人は盛期ルネサンスの三大巨匠と言われます。本作はラファエッロ21歳の時の作品です。
それでは具体的に観て行きましょう。
主題は、聖母マリアが14歳の時、神殿の司祭長のもとへ天使が現れ「国中の独身者に一本、杖を持たせて集めよ。そして杖の先に花の咲いた者を(聖母マリアの)夫として選べ」と聖告を受け、その聖告に従い国中の独身者を集める中、大工ヨセフの手にする杖の先に花が咲き、聖母マリアの夫として選定された後、結婚の儀式をおこなう場面を描いたものです。
画面中央より左側に聖母マリアと5人の処女たちが配され、右側には夫ヨセフと選定に漏れた多くの独身者たちが描かれています。そして中央では司祭長が聖母マリアと夫ヨセフの手を取り婚姻の印となる指輪を聖母マリアの手の先へ近づけています。
本作での空間把握と自然な描写から、若きラファエッロが既に師ペルジーノを超えるだけの力量を有していたことが判ります。そしてこれらが相乗的に作用し合い、静粛さと荘厳さが混在した聖性の高い結婚場面の表現となっています。
この表現こそ、ラファエッロ宗教画の真髄であり、観る者を魅了します。
ブレラ美術館(ミラノ)所蔵。
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ブレラ祭壇画

本作品は、ミラノのブレラ絵画館の至宝のひとつともいわれる、「ブレラの祭壇画」です。
絵の中心には、聖母マリアが膝に乗せたわが子イエスを拝んでいます。聖母マリアを囲む聖人は、向かって左から、洗礼者ヨハネ、シエナの聖ベルナルティーノ、聖ヒエロニムス、右側には手に聖痕をもつ、聖フランチェスコ、殉教者聖ピエトロ、福音書のヨハネが描かれています。
この作品を描いたピエロ・デッラ・フランチェスカは、1400年代のイタリアに於ける遠近法の第一人者で、後世に大きな影響を与えました。
具体的に見て行きましょう。
聖母や聖人の頭上に描かれた天井、貝殻をかたどった壁がん、上からつるされた卵。この作品の遠近法と絶妙な配置が見るものを圧倒します。
天井から下がる卵は、「(神が作りだした)完璧」の象徴と伝えられており、この作品の中心に位置し、構図をいっそう完全にする役割を果たしています。
この作品の奥行、光線と影、人物と背景のとぎれることのない連結感など、この作品が後世に与えた影響は計り知れません。
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