列柱廊のあるカプリッチョ


18世紀イタリアを代表する稀代の景観画家と言われる、カナレットの作品です。
カナレットの作品は、大気性を感じさせる開放的な景観表現とそれを支える幾何学的な遠近法、輝きを帯びた繊細な色彩、そして、絶妙に対比された明暗と光の描写が特徴です。
それでは具体的に観て行きましょう。
この作品の主役は柱廊です。装飾が施された5本の柱が画面中央に並び、柱廊が幾何学的な遠近法により強調されています。
柱や建物の水平線や垂直線、画面奥への収れんする天井や廊下。屋内の暗部と戸外の明部の対比と階段の斜線が、作品にリズム感を与えています。
ベネチアのアカデミア美術館所蔵。
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3+

聖母子と聖女カタリナとマグダラのマリア

15世紀イタリアルネサンス期の画家でベネチア派の巨匠と呼ばれている、ジョヴァンニ・ベッリーニの代表作。
ベネチア派は、流動的で詩的な雰囲気の中で人間の感覚に直接訴えかける効果を追求した画派です。
それでは、この作品でのベネチア派の特徴を見て行きましょう。
敢えて遠近法は使わず、暗黒の空間に柔らかい燈火がしたから射し、聖女カタリナ(右側)やマグダラのマリア(左側)、聖母マリア(中央)の顔が浮かび上がっています。そこには深い神秘性が感じられます。これが人間の感覚に訴えかけるベネチア派の特徴です。
ベネチアのアカデミア美術館所蔵。
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2+

受胎告知

15世紀のイタリアルネサンス期の画家、ジョヴァンニ・ベッリーニの作品。
ジョヴァンニは、画家一族で知られるベッリーニ家の中でも特に有名な画家で、ベネチア派の巨匠と呼ばれています。
さて、ベネチア派の特長は何でしょう?この作品で見て行きましょう。
左のドアから急ぎ足の天使と共に日差しが部屋に差し込んでいます。窓枠と天使の影が床と壁に柔らかく落ちて、まるで普通の部屋に午後の訪問者が来たかのような日常性が感じられます。聖母も静かな表情で受胎告知を聞いています。
「日常の明るい静けさの中で受胎告知を描く」。ここにベネチア派の特長が表れています。ベネチア派は、流動的で詩的な雰囲気の中で、人間の感覚に直接訴えかける効果を追求し続けました。
ベネチアのアカデミア美術館所蔵。
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3+

老女

謎めいた画家、ジョルジョーネの作品。ジョルジョーネは、15世紀の盛期ルネサンス、ヴェネツィア派の画家で、ティツィアーノと関係が深かったと言われますが、不明な部分が多く、西洋絵画の歴史の中で、もっとも謎に満ちた画家の一人です。この作品についても謎が多い。
当時の画家は肖像画と言えば、権力者やその伴侶を描くのが一般的でした。そんな中、何故、名もなき市井の人物、しかも老いた女性を描いたのか。不思議です。
また、描かれた女性が胸に押し当てている紙片には、「時がたつにつれて / Col tempo?(イタリア語)」と記されています。
この意味は、かつて美しかった胸が時と共に衰えるということを言っているのか。かつて美しかった女性も時が経てば老いていくことを言っているのか。
何を伝えようとしていたのか謎は尽きません。
ベネチアのアカデミア美術館所蔵。
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