ヴェールの女

レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロと並ぶ盛期ルネサンスの三大巨匠の一人、ラファエッロ・サンティの作品です。巨匠ラファエッロの作品の中でも、別格の存在感があります。
その理由は。。。
モデルは、モデルはフォルナリーナ(パン屋の娘の意)と呼ばれています。ラファエッロはこの女性と密かな恋愛関係にありました。しかし、ラファエッロは社会的地位を上げる為、他の女性との政略結婚を決意し、フォルナリーナと別れます。
だが、ラファエッロはフォルナリーナへの想いを断ち切ることができず、婚礼の衣装を纏った婦人の肖像画「ヴェールの女」を描き、自己の想いを表現したのです。
ヴェールを被るフォルナリーナの表情は、自分たちが結ばれないことへの悲しみを表しています。このようなラファエッロの切ない思いがある作品だからこそ、別格の存在感を感じるのでしょう。
当初はフォルナリーナの指には、婚姻の証である指輪が描かれていました。しかし絵画が一般に公開されることとなり、絵具を上塗りして、指輪を隠したとされています。ピッティ宮殿所蔵。
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子椅子の聖母

15世紀前半、盛期ルネサンスの画家ラファエッロ・サンティの晩年の作品。
この作品からはダ・ビンチのような神秘性も、ミケランジェロほどの厳しさも感じられません。しかし、ラファエッロの聖母子像は、時代を越えて多くの人々を引き付けてきました。
その理由を見て行きましょう。
幼児キリストを抱きしめる聖母マリアと幼児洗礼者聖ヨハネを描いています。画面一杯に幼児キリストを描き、聖マリアは少し身を屈めています。
そうすることで、トンド(円形画)の中に聖母子と幼児洗礼者聖ヨハネをうまく収め、心和む安心感ある作品に仕上げています。
聖マリアはターバンにショールという世俗的な衣装で、伝統的な赤や緑のマントは来ていません。しかし色彩は∨字形の聖マリアの腕の赤を中心に、緑・青・黄色と鮮やかに使われ、甘美的です。
甘美で心和む安心感ある作品。これこそ、ラファエッロの聖母子像が、時代を越えて多くの人々を引き付けて止まない理由です。
フィレンツェのピッティ宮殿所蔵。
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