アモルとプシュケ

18世紀のフランスを代表する新古典主義の画家、フランソワ・ジェラールの代表作です。ジェラールは、基本に忠実な形態描写と対象を的確に捉えながらも理想化した、新古典主義の作品を描きました。
それでは具体的に観て行きましょう。
本作の主題「プシュケとアモル」は、美の女神ヴィーナスも嫉妬するほどの美貌の持ち主の王女プシュケに恋をした愛の神アモル(キューピッド)の物語です。
愛の神アモルはプシュケをやさしく抱き寄せその額へ口付けをおこなっています。しかし、王女プシュケは接吻をおこなうアモルの方には目を向けず、視線は宙を彷徨っています。王女プシュケには、愛の神アモルは見えないのです。古代から魂を意味するモティーフとして使われる蝶が、二人の頭上を舞っています。
・大理石を思わせるような滑らかで美しいプシュケやアモルの肌の描写。
・動性を感じさせることのない徹底した姿態の純化と人工的表層描写。
・絶妙に画面全体へと拡散するアモルとプシュケ甘美的な官能性。
・牧歌的かつ自然な背景の風景表現など、
新古典主義作品として、極めて完成度が高いと評されている作品です。
ルーブル美術館所蔵。
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