ヴァルパンソンの浴女

19世紀フランス絵画界の新古典主義の巨匠、ジャン=オーギュスト・ドミニク・アングルの作品です。
アングルは、ルネサンスの古典を範と仰ぎ絵画制作の基礎としました。色彩や明暗よりも形態を重視し、また忠実に模写することよりも自分の美意識に沿って絵画を描きました。
それでは具体的に観て行きましょう。
頭にターバン風頭巾を着けた浴女は、寝具に腰掛け一息をつくような自然体の様子で背後から描かれています。皺ひとつよらない理想化された肌の表現や、全体的に丸みを帯びた女性らしい肉感とふくらみの描写は、あたかも古代の彫刻のようです。
色は多用せず、緑色、クリーム色、茶色をトーンの変化をつけ、左のカーテンから背景の布、ベッドカバーと画面の右に移動するにつれて明るくなっています。
このグラデーションの変化が入浴に掛けて、魂の洗浄と純化を表しており、モデルが風呂場から離れるほど白く、清くなっていきます。
ルーブル美術館所蔵。
<MAP>

3+

リヴィエール嬢の肖像

19世紀フランス絵画界の新古典主義の巨匠、ジャン=オーギュスト・ドミニク・アングルが23歳の時に描いた作品です。
アングルは、モデルの性格や容姿を繊細にくみ取り、表情や立ち振る舞いを絵画に表現しました。
それでは具体的に観て行きましょう。
モデルは清楚な15歳の少女です。背景に広々としたルネサンス風の牧歌的風景が描かれています。左右に広がる森林や湖の描写によって水平を強調しつつ、教会の尖塔の垂直が絶妙なアクセントとなっいます。また、晴朗な空にくっきりと顔を浮かび上がらせることで、大きな黒い瞳と三日月状の太い眉を際立たせ、そして、空の青と衣装の白の対比により、少女の清楚な雰囲気を見事に表現しています。
ルーブル美術館所蔵。
<MAP>

2+

トルコ風呂

19世紀フランス絵画界の新古典主義の巨匠、ジャン=オーギュスト・ドミニク・アングルが手がけた裸婦作品の集大成的作品です。
アングルは、ルネサンスの古典を範と仰ぎ絵画制作の基礎としました。色彩や明暗よりも形態を重視し、また忠実に模写することよりも自分の美意識に沿って絵画を描きました。
それでは具体的に観て行きましょう。
画面中央前景には優雅に楽器を奏でる女性、ソファーへ寝そべる女性、髪に香油を付ける女性などが配されています。また、後景には音楽に合わせて踊る者、会話を楽しむ者、飲食する者など様々な女性たちが描かれています。
女性たちの手足や胴体は、アングルの美意識に沿ってゆがんで描かれており、女性たちの気だるくくつろぐ姿を見事に表現しています。
本作の豊潤な官能性や肉体描写はポール・セザンヌを始め、ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ、アンリ・マティス、パブロ・ピカソなど後世の画家たちに多大な影響を与えました。
ルーブル美術館所蔵。
<MAP>

3+

グランド・オダリスク

19世紀フランス絵画界新古典主義の巨匠ジャン=オーギュスト・ドミニク・アングルの代表作です。
アングルは、ルネサンスの古典を範と仰ぎ絵画制作の基礎として尊重しました。また、色彩や明暗よりも形態を重視し、忠実に模写することよりも自分の美意識に沿って絵画を描きました。
それでは具体的に観て行きましょう。
アングルは、美と官能性を作り出すために、女性の背中に見られるような、引き伸ばされ、曲がりくねった線を好んで用いました。また光が一様に当てられた裸婦のボリューム感は、奥行きのない空間の中で抑えられています。
こうした線描の抽象化とは対照的に、布地の質感といった細部は、本物と見紛うほど写実的に描かれています。
アングルの美意識に沿って、抽象性と写実性が逆説的に組み合わされた作品です。
ルーブル美術館所蔵。
<MAP>

3+

19世紀フランス絵画界新古典主義の巨匠ジャン=オーギュスト・ドミニク・アングルの代表作です。
アングルは、ルネサンスの古典を範と仰ぎ絵画制作の基礎として尊重しました。また、色彩や明暗よりも形態を重視し、自然を忠実に模写することよりも自分の美意識に沿って画面を構成しました。
それでは具体的に観て行きましょう。
画面中央に配される泉の擬人像は正面を向きつつ首を右側に傾げ、下がった左肩に水が流れ出る水瓶を乗せながら全身をS字にしてバランスをとっています。
体の重心を左足にのせ、もう片方を遊脚にすることで、全身をS字形に流曲させる姿態は、古代ギリシャの彫刻家が祖とされ、新古典主義の典型的な作品と言えます。
また、皺ひとつない大理石を思わせる滑らかな肌や皮膚、均整的で理想化を感じさせる調和的な裸婦の肉体、無駄がなく明快で理知的な構図と正面性、動きの少ない安定した画面構成など、芸術におけるひとつの完成形として、後世の画家たちに多大な影響を与えた作品です。
オルセー美術館所蔵。
<MAP>

2+