十字架を担うキリスト

16世紀ヴェネツィア派を代表する画家、ティントレットの作品です。
本作は「ヨハネ伝」19章、「イエスは十字架を担い、ゴルゴタの丘へ連れて行かれた」を典拠としたものです。
ティントレットは、短縮法や強い明暗対比などマニエリスムやバロック的な表現を用いることで、ドラマティックな画面構成の作品を数多く作り出しました。
それでは具体的に見て行きましょう。
キリストと共に十字架に架けられて処刑される二人の盗賊が画面下に描かれています。ティントレットは長い山道を縦長の画面に入れるためにジグザグの険しい坂を作り、キリストが執行人に曳かれ乍ら必死で山を登る様を下から良く見える様に描きました。そして、日没の光でキリストを照らす事で、その神聖なイメージを表現したのです。
ベネチアのスクオーラ・グランデ・ディ・サン・ロッコ所蔵。
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