村の花嫁

ロココ美術・新古典主義の風俗画家家、ジャン=バティスト・グルーズの出世作です。
ジャン=バティスト・グルーズは、道徳的主題に基づいた風俗画や、堅実性を感じさせる肖像画、そして寓意性を漂わせたあどけない少女像作品を主に描きました。
本作品では、ある村において「結婚する娘と一家、そして花婿」の光景が描かれています。
画面左側では別れを悲しむ母親や妹に腕や肩を掴まれた、節目がちな花嫁が配されており、その情景からは多少芝居がかり感傷的過ぎる節は感じられるものの、「娘の嫁ぎ」という別れの悲しさが十分伝わってきます。
一方画面右側では花婿に持参金を手渡す娘の父親や、結婚の契約書を作成する村の公証人、さらには先に結婚する妹に対して嫉妬心を抱く姉の姿が描き込まれるなど、結婚そのものの世俗的で現実的な側面と人物の複雑な心理状態が見事に描写されています。
ルーブル美術館所蔵。
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