山上の十字架

18世紀から19世紀のドイツロマン派の画家、カスパル・ダーヴィト・フリードリヒの作品です。
フリードリヒの風景画は「悲劇的な風景画」と呼ばれ、厳しい自然に対する恐怖や恐れをキャンバスに描きました。その風景画は、内省的で孤独感や閉塞感に溢れていますが、同時に心象的、宗教的なメッセージも伝わってきます。
では、具体的に観て行きましょう。
額縁はいかにも祭壇画にふさわしく、最後の晩餐のパンとぶどう酒を意味する麦、(パン)とぶどうが描かれています。しかし、その中に収められた絵は、十字架が山の頂上に描かれているものの、風景に過ぎません。
風景を描いた絵が、本来は許されない祭壇画に祭り上げられていることは、驚くべきことでした。しかしそれは、「神の神性が最も見出されるのは自然界である」というフリードリヒの信念を反映しています。
ドレスデン近代絵画館所蔵。
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月を眺める二人の男

18世紀から19世紀のドイツロマン派の画家、カスパル・ダーヴィト・フリードリヒの作品です。
フリードリヒの風景画は「悲劇的な風景画」と呼ばれ、厳しい自然に対する恐怖や恐れをキャンバスに描きました。その風景画は、内省的で孤独感や閉塞感に溢れていますが、同時に心象的、宗教的なメッセージも伝わってきます。
では、具体的に観て行きましょう。
明るい背景と暗い前景が特徴的な作品です。柔らかな色彩で夕暮れを感じさせる空と暗い森のシルエットの中にいる2人の人物。
孤独感が漂う作品ですが、同時に、後景の空は非合理的で崇高な無限であり、前景の森と人は合理的で触知可能な地上空間であることを伝えています。
ドレスデン美術館所蔵。
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氷海(希望号の難破)

18世紀から19世紀のドイツロマン派の画家、カスパル・ダーヴィト・フリードリヒの代表作です。
フリードリヒの風景画は「悲劇的な風景画」と呼ばれ、厳しい自然に対する恐怖や恐れをキャンバスに描きました。その風景画は、内省的で孤独感や閉塞感に溢れていますが、同時に心象的、宗教的なメッセージも伝わってきます。
では、具体的に観て行きましょう。
寒々とした北の海に分厚い氷が積み重なり、まるで墓標のようにも見える大きな氷塊の中に無力な船「希望」が描かれています。そこには一木一草もなく、生命の息吹が途絶え、何ひとつとしてない無音の世界です。
なんとも閉塞感の漂う作品ですが、同時に氷の層は、天をめざし、やわらかな光に包まれていることから、希望は決して失っていないというメッセージが伝わってきます。
ハンブルク美術館所蔵。
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