聖ペテロの否認



オランダ絵画黄金期を築いたレンブラント・ファン・レインの晩年の作品。アムステルダム国立美術館所蔵。
イエスの死後キリスト教団の指導者となったペテロが、イエスが捕らえられた際、イエスを三度否認してしまう場面を絵画化した作品です。
詳しくは、「http://blog.tg-prise.com/エルサレムの鶏鳴教会/」参照。
隣接する空間に中心をスライドさせて、視点はペテロと彼を詰問する女に向けられています。 彼を疑う兵士たちの視線は皆ペテロに集約されています。
レンブラントのこうした人物配置のみによる巧みな視線の誘導・操作は、「図像様式」というレンブラント解釈の専門語を生み出しました。
聖ペテロ―の持つ悲痛は、人性を持つあらゆる精神の挫折と悲痛の表現なのか、それとも人性が真なる敬虔を許されるための大いなる頽廃の表現なのか…
ペテロの顔つきには、多くの思索に耐える奥行きが与えられています。
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