老女



謎めいた画家、ジョルジョーネの作品。ジョルジョーネは、15世紀の盛期ルネサンス、ヴェネツィア派の画家で、ティツィアーノと関係が深かったと言われますが、不明な部分が多く、西洋絵画の歴史の中で、もっとも謎に満ちた画家の一人です。この作品についても謎が多い。
当時の画家は肖像画と言えば、権力者やその伴侶を描くのが一般的でした。そんな中、何故、名もなき市井の人物、しかも老いた女性を描いたのか。不思議です。
また、描かれた女性が胸に押し当てている紙片には、「時がたつにつれて / Col tempo?(イタリア語)」と記されています。
この意味は、かつて美しかった胸が時と共に衰えるということを言っているのか。かつて美しかった女性も時が経てば老いていくことを言っているのか。
何を伝えようとしていたのか謎は尽きません。
ベネチアのアカデミア美術館所蔵。
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