白のシンフォニー ホイッスラー



19世紀後半のアメリカ画家、ジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラーの代表作です。ホイッスラーは、日本美術(浮世絵)の色調や画面構成などにを取り入れ、同時代の印象派とも一線を画した、絵画を描きました。
それでは具体的に観て行きましょう。
日本の扇を持った白衣の女性が暖炉の上に置かれた磁器をじっと見つめています。モデルが着ている白いモスリン風の衣服からは、透明感や空気感などの質感が伝わってきます。当時好まれたヴィクトリア朝のモティーフを画題としながらも、日本風の団扇や朱色の碗、白磁の壷などには日本美術の要素が配された作品です。
画面右下の花は、全体を描かず、その一部が偶然、画面に割り込んで来たかのような構図となっています。このような構図は浮世絵版画を参考にしたと考えられます。
ロンドンのテート・ブリテン所蔵。
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