我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか ポール・ゴーギャン



フランスのポスト印象派の画家、ポール・ゴーギャンの最も有名な作品(1897年)です。
本作には、ゴーギャンの人生観や死生観、独自の世界観などが描かれています。ゴーギャンは最愛の娘アリーヌの死の知らせを受けたこともあり、この作品完成後、ヒ素を飲んで自殺を図りましたが、未遂に終わりました。
それでは具体的に観て行きましょう。
本作はフレスコ画を意識して描かれていますが、「見る」のではなく右から左へと「読む」絵画です。
右端に描かれた眠っている赤ん坊にはじまり、左端に描かれた死を見つめる老女へと向かいます。
赤ん坊と老女の間には、複数の人物と動物のほかに「神」を思わせる像も描かれており、中央に立つ女性はリンゴに手を伸ばしており、イヴを連想させます。
強烈な原色的色彩と単純化・平面化された人体表現、光と闇が交錯する世界観はゴーギャン独自の絵画世界そのものであり、ゴーギャンの抱く思想や心理的精神性を、観る者へ訴え、問いかけているようです。
ボストン美術館所蔵
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