平和:海葬



英国ロマン主義の巨匠ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの代表作。船旅の途上、マルタ島沖合で没した友人、D.ウィルキーを追悼する作品です。
この作品では、輝く色彩画家としてのターナーは影を潜め、船の照明を除けば、色彩は黒・白・青の変化に限られます。
これには、友人を失った悲しみと喪に服する気持ちと共にターナー自身の死に対する不安や恐怖が込められています。
この作品がロイヤル・アカデミーに出品された際、ターナーはカタログに「真夜中の光が蒸気船の舷側に輝き、画家の遺体は潮の流れに委ねられた―希望の挫折」という詩句を添えました。
ロンドンのテート・ブリテン所蔵。
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