女とコーヒーポット ポール・セザンヌ



フランスのポスト印象派の画家、ポール・セザンヌの作品です。
本作に描かれている、コーヒーポットやカップには「自然を円柱、球、円錐によって扱い表現すべきである」というセザンヌの信念が表現されています。
それでは具体的に観て行きましょう。
青色の清潔な衣服を着た家政婦が正面を向いて座っています。堅固に整えられた髪形が特徴的な家政婦の表情は労働者階級とは思えないほど威厳があります。また家政婦の身体の中心には衣服の襞が垂直線となって描かれており、背後の壁や画面右側に配されるコーヒーポット、カップに挿されるスプーンと共に本作の垂直性を強調しています。
そして家政婦の身体を構成する円錐形や、コーヒーポットやカップの円柱形には、セザンヌが友人エミール・ベルナールと交わした手紙で記した「自然を円柱、球、円錐によって扱い表現すべきである」という信念が表現されています。
オルセー美術館所蔵。
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