大公の聖母



レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロと並ぶ盛期ルネサンスの三大巨匠の一人、ラファエッロ・サンティの作品。ラファエッロは多くの聖母子像を描きましたが、中でもこの作品は傑作として名高く、幾世紀にも渡り完璧な絵の典型とされてきました。
若きラファエッロは、レオナルド・ダ・ヴィンチの影響を受けたと言われます。この作品にもレオナルド・ダ・ヴィンチの影響が感じられます。
さて、レオナルド・ダ・ヴィンチから受けた影響とは何でしょうか?
それは、スフマート技法です。スフマート技法とは、深み、ボリュームや形状の認識を造り出すために色彩の透明な層を上塗りする技法です。
当時のルネサンス期のマリア像は、あまりに世俗的、官能的になり過ぎていると感じていた、ラファエロは、スフマート技法を用い、幻のように神秘的にかつ、優雅なバランスと調和を絵画上に実現しました。
甘美で心和む安心感ある作品。これがラファエッロの絵画です。
フィレンツェのウフィツィ美術館所蔵。
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