大きな松の木 ポール・セザンヌ



フランスのポスト印象派の画家、ポール・セザンヌの作品です。
セザンヌは木の中のドラマに焦点を当て、風に反応して葛藤する松の木を描きました。
それでは具体的に観て行きましょう。
素朴さの中にも偉大な芸術の叡智を感じさせるような、驚くほどのシンプルさで、木をわかりやすく提示し、松の木を目の前の野原の中心に配置しています。
地面の傾斜や他の樹木は、大きな松の木の上向きの動きによって枝分かれしたかのように、大きな幹から離れて傾いています。中央の木の横には枝がなく、その苦悩と広がりをセザンヌ独特の表現法で描きました。
また青と緑の美しい調和と枝や葉に時折見られる暖かなタッチが、道路の強い黄土色の帯を拾い上げ、数少ない線で、空間の絶え間ない渦巻く流れ、風、濁りを作り出すことに成功しています。
セザンヌは木の中のドラマに焦点を当て、風に反応して葛藤する松の木を描いたのでした。
サンパウロ美術館所蔵。
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