ヴァルパンソンの浴女



19世紀フランス絵画界の新古典主義の巨匠、ジャン=オーギュスト・ドミニク・アングルの作品です。
アングルは、ルネサンスの古典を範と仰ぎ絵画制作の基礎としました。色彩や明暗よりも形態を重視し、また忠実に模写することよりも自分の美意識に沿って絵画を描きました。
それでは具体的に観て行きましょう。
頭にターバン風頭巾を着けた浴女は、寝具に腰掛け一息をつくような自然体の様子で背後から描かれています。皺ひとつよらない理想化された肌の表現や、全体的に丸みを帯びた女性らしい肉感とふくらみの描写は、あたかも古代の彫刻のようです。
色は多用せず、緑色、クリーム色、茶色をトーンの変化をつけ、左のカーテンから背景の布、ベッドカバーと画面の右に移動するにつれて明るくなっています。
このグラデーションの変化が入浴に掛けて、魂の洗浄と純化を表しており、モデルが風呂場から離れるほど白く、清くなっていきます。
ルーブル美術館所蔵。
<MAP>

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Egg
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2020年2月18日 11:05

久違的發文

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