リッタの聖母 レオナルド・ダ・ヴィンチ



16世紀イタリアの画家、レオナルド・ダ・ヴィンチの作品です。
本作はミラノ貴族のリッタ家が所有していたことから「リッタの聖母」と呼ばれています。
それでは具体的に観て行きましょう。
幼児キリストに母乳を与える聖母マリアを描いた作品です。幼児キリストが左手に握っているゴシキヒワは、キリストの受難の象徴です。
アーチ状の二つの窓がある薄暗い背景に人物像が配されており、窓外は近くを明確に描き、遠くを不明瞭に描く、空気遠近法を使用した山並みの風景が描かれています。
気品や慈愛に満ちた聖母マリアの表情は優雅で繊細に描かれ、幼児キリストの表情は幼いながらも気高さと神々しさを放っています。筆触は繊細かつなめらかで、色彩も赤と青の対比が美しい。
全体が暗く描かれている中、聖母マリアと幼児キリストには光が当てられ、明るく描くことで、母子を際立たせる手法がダ・ヴィンチらしい作品です。
サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館所蔵。
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