メレアグロスとアタランテ



17世紀のフランドル派を代表する画家ヤーコブ・ヨルダーンスの作品。
本作品はギリシャ神話の一場面で、自分に不満を漏らす叔父たちを手にかけようとするメレアグロスの姿です。画面中央で、左肩に黄色い衣服を掛けているのがメレアグロスです。右手は剣の柄を握り締め、すぐにでも引きぬいて周囲にいる叔父たちを殺そうとしています。その右の女性アタランテは、右手でメレアグロスの右手を抑え、剣を引き抜かせないように留めています。
叔父たちから猪の頭部を寄こせとしつこく言われ、メレアグロスは完全にいきり立ちます。戦利品としての猪の頭部は、ついにアタランテの手から奪い取られて、叔父たちの手に渡ってしまいます。この様子を見たメレアグロスは、王子としての自分の立場を忘れ、剣を抜いて叔父たちをメッタ切りにしてしまいます。
この事件により王妃アルタイアは、息子メレアグロスの命を絶ちます。
メレアグロスの死後、アタランテはヒポメネスと結婚することになりますが、それはまた別の物語り。
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