マンシーの橋 ポール・セザンヌ



フランスのポスト印象派の画家、ポール・セザンヌの1870年代後期を代表する風景画作品のひとつです。パリ南東部のアルモン川に架かるマンシー橋の情景を描いたもので、古典的な牧歌的風景と印象派の色彩感覚が融合した作品です。
<MAP> Pont De Maincyがマンシー橋の架かっている場所です。

それでは具体的に観て行きましょう。
画面中央に水平に描かれるマンシーの橋は、安定と秩序をもたらす効果があり、観る者に、落ち着きと安心感を与えます。
前景に配される細く長い樹木は、平面的空間の中で、観る者の視線を中景のマンシー橋へと向けさせます。さらに、この前景の樹木と呼応する画面右側の樹木群は、マンシー橋の水平と呼応した垂直を生み出しています。
また緑々とした木々の葉の美しい色彩が、作品に自然で均衡な調和性をも生み出しています。古典的な牧歌的風景と印象派の色彩感覚が見事に融合した作品です。
オルセー美術館所蔵。
<MAP>

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