パイプ、グラス、ヴィユ・マールの瓶 パブロ・ピカソ



19世紀スペインのキュビスムの創始者、パブロ・ピカソの総合的キュビスムの時代の作品です。
総合的キュビズムの時代の絵画は、単調な色彩の分析的キュビズムの絵画と異なり、装飾的で色彩豊かになります。また、壁紙や新聞紙など既成の素材を画面に貼り付ける「パピエ・コレ」という技法が用いられるようになります。
それでは具体的に観て行きましょう。
壁紙や雑誌などを貼り付け、作品を作り上げています。しかし空間的尺度が曖昧で定まっていません。
グラスの後ろにギターが描かれ、ギターの一部は透明であり、ギターを通して雑誌が見えます。ギターにより、ヴィユ・マールの瓶の輪郭は不完全となっています。
テーブルは、壁と平面図形の間にあります。コラージュされたテーブルの角は壁紙の一部と重なり、テーブルの脚はすそ板の一部を覆い隠しています。パイプとテーブルの脚は切り抜いた紙を貼り付けている為、輪郭線が明確になり、立体感が与えられています。
ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館所蔵。
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