トルコ風呂



19世紀フランス絵画界の新古典主義の巨匠、ジャン=オーギュスト・ドミニク・アングルが手がけた裸婦作品の集大成的作品です。
アングルは、ルネサンスの古典を範と仰ぎ絵画制作の基礎としました。色彩や明暗よりも形態を重視し、また忠実に模写することよりも自分の美意識に沿って絵画を描きました。
それでは具体的に観て行きましょう。
画面中央前景には優雅に楽器を奏でる女性、ソファーへ寝そべる女性、髪に香油を付ける女性などが配されています。また、後景には音楽に合わせて踊る者、会話を楽しむ者、飲食する者など様々な女性たちが描かれています。
女性たちの手足や胴体は、アングルの美意識に沿ってゆがんで描かれており、女性たちの気だるくくつろぐ姿を見事に表現しています。
本作の豊潤な官能性や肉体描写はポール・セザンヌを始め、ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ、アンリ・マティス、パブロ・ピカソなど後世の画家たちに多大な影響を与えました。
ルーブル美術館所蔵。
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