テハマナの祖先 ポール・ゴーギャン



フランスのポスト印象派の画家、ポール・ゴーギャンの作品(1893年)です。
モデルの女性はゴーギャンの現地妻のテハマナです。テハマナがゴーギャンの妻となった時、彼女は13歳だったと言われています。本作は月の女神ヒナやイースター島の字体などを一緒に描かれ、観る者に神秘性を感じさせる作品です。
それでは具体的に観て行きましょう。
絵の中のテハマナは教会へ礼拝しに行くときに着る、彼女の持つ服内で最高級の物を身に纏い、手には美しさのシンボルと称されている飾られた団扇を持っています。
右にある低いテーブルの上に置かれた2つの熟したマンゴーは、タヒチの豊穣を表しています。左上には月の女神ヒナが生命を与えるジェスチャーで描かれ、テハアマナの頭の後ろには、イースター島のロンゴロンゴの字体が描かれています。月の女神ヒナやイースター島の字体などが一緒に描かれ、観る者に神秘性を感じさせます。
下の碑文にはタヒチ語で「メラヒメトゥアノ|テハマナ」と書かれています。これは「テハアマナには多くの親がいる」という意味で、タヒチには里親と実の親との間で子供を共有する習慣がありました。更に、すべてのタヒチ人が古代の神ヒナとタアロアから派生したという逸話から「テハマナの祖先」というタイトルになりました。
アメリカのシカゴ美術研究所所蔵。
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