ソリーの聖母 ラファエッロ・サンツィオ



古典主義絵画の祖のイタリア画家、ラファエッロ・サンツィオの初期の作品(1504年頃)です。聖母マリアが持つ書物は伝統的に、旧約聖書外典の「ソロモンの知恵」とされ、幼児イエス・キリストが手にする書物は福音書と言われていいます。
この作品では聖母マリアが読んでいる本を幼子イエス・キリストが頭をもち上げて見ており、手にはゴシキヒワ(※1)をつかんでいます。それは聖母マリアの本に書かれている受難を予知するかのようです。
聖母マリアの青いマントや幼子の赤いローブは永遠を象徴し殉教を預言しています。
※1:ゴシキヒワは、スズメ目アトリ科に分類される鳥類の一種。磔刑時にイエス・キリストの頭に刺さった茨の冠の棘を抜いたため、その血を浴びて顔に赤い模様がついたとの伝説からキリスト教では受難の象徴とされています。
ベルリン美術館所蔵。
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