エルサレムの鶏鳴教会。



イエスの死後キリスト教団の指導者となったペテロが、イエスが捕らえられた際、イエスを三度否認してしまう伝説の場所。
ちょっと長いですが、その伝説です。
イエスは最後の晩餐の後、「弟子たちは皆、私につまずくであろう」と予言します。
ペテロに対しては「あなたは、今日、今夜、にわとりが鳴く前に、三度私を知らないと言うだろう」と伝えます。
これに対しペテロは「たとえあなたと一緒に死なねばならぬとしても、あなたを知らないなどとは、決して申しません」と断言します。
ところが、この後、ゲッセマネの園でユダの裏切りによってイエスが捕縛された際、弟子たちは皆イエスを見捨てて逃げてしまいます。
ペテロもゲッセマネの園から逃げたのですが、イエスの弟子のリーダーとして責任を感じ、しばらくして、イエスが尋問と拷問を受けている大祭司の屋敷の中庭へ忍び込み、人にまじって様子をうかがいます。
大祭司の女中のひとりが、ペテロが火にあたっているのを見て、「あなたもあのイエスと一緒だった」と言うと、ペテロはそれを打ち消して、「私は知らない。あなたの言うことが何の事か、わからない」と否定します。
そして同じように計三度も否定したその時、にわとりが鳴くのです。
ペテロはその瞬間「にわとりが鳴く前に、三度私を知らないと言う」と言われたイエスの言葉を思い出し、身を投げ出して号泣します。
これは、四つの福音書すべてに書かれているエピソードです。

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