アルルカン(道化師) ポール・セザンヌ



フランスのポスト印象派の画家、ポール・セザンヌの作品です。
セザンヌの息子ポールをモデルにアルルカン(道化師)を画題に描いた作品です。
この時セザンヌが探究したのは、空間における人体の形と動きの表現でした。
それでは具体的に観て行きましょう。
灰色を基調とし、緑、青、紫、褐色が混ぜられた壁面と赤味がかった床は、赤と黒の菱形模様の衣装を着て帽子をかぶり、左手にバトンを持つ彼の姿を際立たせています。息子ポールの顔立ちは簡素化されており、その表情は、まるでマネキンのように無表情な印象を受けます。
衣服の奇抜性と、まるでマネキンを思わせるような表情の無いアルルカンの人物像と組み合わさることで、現実味の薄れた革新的な対象のイメージを生み出しています。
また息子ポールは右足を一歩前に踏み出していますが、この頭部と足が画面からはみ出すほど、前進する動きを強調しています。
この時セザンヌが探究したのは、空間における人体の形と動きの表現でした。
ワシントンDCのナショナル・ギャラリー所蔵。
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