アイロンをかける女たち エドガー・ドガ



19世紀フランス印象派の画家、彫刻家、エドガー・ドガの作品です。
印象派の画家は風景画を描くことが多いですが、ドガは都会の下層階級の生きる悲しみや苦しさを題材とした作品を多く描きました。本作もそのひとつで、アイロンかけは、生活の為に僅かな賃金で否応なくしている女性の仕事で、貧しさのシンボルとして描きました。
それでは具体的に観て行きましょう。
画面右の淡い桃色の衣服を着た女は、力を込めて両手でアイロンを押し付けるようにかけています。その一方では、隣の白い衣服の女が大きなあくびをしながら、重労働を紛らわせるワイン瓶を右手に握っています。
過酷な労働条件下で働く女たちの日常がありありと描写される本作は、ドガの物事を残酷なまでに的確に捉える辛辣な観察眼が最も良く示された作品と言われます。
オルセー美術館所蔵。
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