聖ゲオルギウスと竜 ラファエッロ・サンツィオ



古典主義絵画の祖のイタリア画家、ラファエッロ・サンツィオの作品(1506年頃)です。キリスト教の聖人である聖ゲオルギオスの竜殺しの伝説を描いたもので、聖ゲオルギオスは人間の犠牲を要求した竜を飼いならして殺害し、次の生贄として選ばれた王女を救出したと伝えられています。
また本作は、ラファエッロが苦労して身に付けたルネサンスの理想やテーマが現れている作品で、騎士道精神とキリスト教を融合させた作品です。
それでは具体的に観て行きましょう。
聖ゲオルギウスが座っている馬は、自然主義的な筋骨格を見事に表現しています。特に脚と首の下の部分は、動物の皮膚と同様に筋肉の息遣いが感じられます。更に、象徴的な物語は典型的なキリスト教的なものです。
この作品の背景は、ペルーギネス的な色調と光、澄んだ青空に支配されており、聖ゲオルギウス自身は目の覚めるような赤い鞍に座っています。これも、鮮やかで印象的な色を使うという、ラファエッロの反ダ・ヴィンチ的な傾向の表れです。その結果、聖ゲオルギウスは古代ローマの馬の彫像に似ています。
この絵は、排他的というよりも規範的な印象を与えますが、竜のイラストが印象的で目を引きます。竜からは、はっきりとした憎しみと攻撃性が見て取れます。
ワシントンDCのナショナル・ギャラリー所蔵。
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