友人のいる自画像 ラファエッロ・サンツィオ



古典主義絵画の祖のイタリア画家、ラファエッロ・サンツィオの作品(1520年頃)です。
本作は真の友情の典型である相互尊重の姿を描いた作品です。ラファエッロの前に描かれている男性は不明ですが、剣の柄を持っていることから、ラファエッロの剣術の師匠ではないかと言われています。
それでは具体的に観て行きましょう。
ラファエッロが男性の後ろに立ち、肩に親しげに手を置き、深刻な表情で画面の外を見ています。男性の仕草は、見物人に向けられたものではなく、ラファエッロに向けられたもので、まるで鏡の中の自分を見せられているかのようです。座っている男性がラファエッロを振り返る視線の柔らかな流動性と、左手を相手の肩に置く柔らかな弛緩からは、二人の男性の友情が感じられます。
二人の衣服の種類や色は似ていますが、姿勢や表情、動作は大きく異なります。更に位置や高さが異なることで、視線が偏り、非対称性が強調されています。ラファエッロだけが鑑賞者の方を向いていて、座っている人物は見えない鑑賞者との間を取り持っています。
両者の仕草からは、友情のような親密さや寛容さ、友情が感じられますが、視覚的な対称性がないことで両者の違いを強調し周囲の状況を指し示すことで、ラファエッロは真の友情の典型である相互尊重の姿を描いたのでした。
パリのルーブル美術館所蔵。
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